GSIクレオスブランド『Mr-hobby』シリーズのツールや塗料の商品説明・使い方・ポイントをご紹介します!  
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2009/2/6
第11回 :Mr.カラークリアーカラーのお話
企画:株式会社GSIクレオス ホビー部ホビー課
テキスト:オオゴシ * トモエ
イラスト:みなづきふたご
 
GSIクレオスの模型制作サポートブランド『Mr-hobby』のツールガイドコラム、
『オオゴシ*トモエのツールじゃけんッ!』では、
毎回Mr.Hobbyブランドの模型制作サポートツールをピックアップ。
使い方や特性の解説、そしてツール開発ウラ話などをご紹介しています。

コラム第11回は新しくなったクリアーカラーのお話です。

昨年11月よりMr.カラーの価格、一部原料が変更になり、
それにあわせてクリアーカラーの原料も改良されました。


今回は新しくなったクリアーカラーの紹介と、
変更点や使用する際のポイントなどをご紹介します。
 
■クリアーカラーどう変わったの?

まず見た目から。商品パッケージが写真のように変更になりました。

そして大きな変更点、原材料がこれまでの染料から顔料になりました。
染料は紫外線によって変色することがあり、耐光性が強い顔料の原料になったのだそうです。

新しいクリアーカラーのよくなった点は、何といっても発色!
全体的に明るいカラーになりました。

クリアーカラーの特性上、暗い色にすることはできても、
もともとの色が暗いとそれ以上明るい色にすることができないので、
明るめの色味になったことで、色の振り幅がより広がりました。

また、濁りが少なくなったことにより、塗り重ねた時も明度や彩度が落ちにくくなりました。
クリアーカラーは塗り重ねるほどにどんどん色が暗くなっていきます。色セロファンを重ねるみたいな感じです。
新しいクリアーカラーも塗り重ねて色を調整することはできるのですが、
旧クリアーカラーに比べてゆるやかに発色していく感じですので、扱いやすくなった印象を受けました。

新しいクリアーカラーでは彩度を維持した状態で、クリアーカラー同士を混ぜて中間色を作ることも可能になりました。
これまでのクリアーカラーでは濁って暗くなりがちだった色も表現できるようになりました。
■こんなに鮮やかになりました

これまでのクリアーカラーは、ビンの中の状態を見るとかなり黒っぽい色だったのですが、
新しいクリアーはビンの中の状態でも濁りがすくないのが特徴です。
旧クリアーカラーとビンの底の状態を比較してみると、こんなに違いが。
■今までのクリアーカラーと色がどう違うの?
ビンの状態でも色が明るくなったというのは
おわかりいただけたかと思いますが、
やはり塗料の色は塗ってみないとわからない!

ということで、新しいクリアーカラー各色と、
旧クリアーカラーを、
ほぼ同量、同じくらいに希釈した状態のものを、
透明なものと、白、シルバーを下地に塗装したテストピースに
塗装して比較してみました。
クリアーイエロー

左が旧クリアーイエロー、右が新クリアーイエロー

写真ではあまり出なかったのですが、
旧クリアーイエローは緑っぽい色味だったのに対し、
新しいクリアーイエローは改善され、より黄色がはっきりした印象を受けました。

シルバーに塗装した時の発色が思いのほかよかったのはうれしい結果でした。

濁りもすくないのでクリアーオレンジなどを加えて色味を調整して、
金属色の上に塗装すれば、ゴールドの表現の幅が広がりそうですね。
クリアーブルー

左が旧クリアーブルー、右が新クリアーブルー

新しいクリアーカラーはどれも発色がよくなっていたのですが、
中でも一番「おお!」と感動したのがクリアーブルーです。

黄色が強く、緑っぽい色だった旧クリアーブルーですが、
新クリアーブルーはまったく新しい色になりました。

金属色の上にオーバーコートすると、
旧クリアーブルーでは表現できなかった色も表現できるようになりました。

濁りがすくないので、クリアーレッドを加えてクリアーパープルを作ったり、
クリアーグリーンを加えてブルーグリーンを作るなど、
これまで暗くなりがちだった色も、鮮やかな状態で調色できるようになりました。
クリアーグリーン

左が旧クリアーグリーン、右が新クリアーグリーン

クリアーブルーやクリアーレッドと比べると、
旧クリアーカラーに近い色なので、買い足しで購入されたという方には、
色の変化に対しての影響が少ないかと思います。

塗り重ねる回数を増やせば、
旧クリアーグリーンのような深みのある表現も可能かと思います。

明るめの色になっていますので色の振り幅も大きくなり、
他のカラーに加えても濁りがすくなくなりました。

シルバーの上にオーバーコートした時にもとてもきれいに発色しました。
クリアーオレンジ

左が旧クリアーオレンジ、右が新クリアーオレンジ

どちらかというとクリアーブラウンに近かった、旧クリアーオレンジですが、
新しいクリアーオレンジは、かなり明るめの鮮やかな色になりました。

塗り重ねる回数によって、さまざまな表現が可能ですので、
鮮やかなオレンジやフレッシュなどの表現にも使えそうですね。
ホワイトの上にふわっと2,3回重ねると
フィギュアのフレッシュっぽい色に。

下地の透過を調整すれば透明感のある
フィギュアの肌の表現も可能になりそうです。
クリアーレッド

左が旧クリアーレッド、右が新クリアーレッド

ワインレッドっぽかった旧クリアーレッドに比べて、
くすみがなくなり、赤みがより強くなりました。
模型制作の中でクリアーレッドはポイントとなる色ですので、
重点的にテストしてみました。

塗り重ね加減による発色のテスト
3回塗り、6回塗り、10回塗り、15回塗り、たくさん、という感じで重ねてみました。
■クリアーレッド、クリアーじゃない?

さて、こちらではクリアーレッドの透過について実験。

クリアーレッドのビンの底を見た時はかなーり驚きました。
あれ?間違ってクリアーレッド以外の塗料を買っちゃったっけ?
と目を疑うほどでした。

スペアボトルの中に少量入れて、ビンを回すとかなり真赤!
これ、ホントに大丈夫?とおそるおそる使ってみたのです。
■クリアーパーツに塗ってみました

上の塗り重ねテストのパーツだと隠ぺい力はわかりにくいと思い、
クリアーのパーツでも透過テストをしてみました。
3回塗り、6回塗り、10回塗り、15回塗りという感じで重ねてみました。
いちばんたくさん重ねた状態のパーツはかなーり赤くなっています。

■かなり赤いけれど、透けました

3回塗りのパーツはピンクっぽくなるので、
ピンクのクリアパーツの塗装などに使えそうです。

15回塗りのパーツはさすがに真っ赤で、
透過するんだろうか?と若干不安になったのですが、
パーツの下にものさしを置いてみて、
透けるかどうか見てみると、
結構大丈夫なものなんですね。
■キャンディー塗装では?

メタリックカラーの上にオーバーコートする、
いわゆるキャンディー塗装も実験してみました。

下地の金属色がみえなくなったりしないかしら?と、
不安だったのですが、 結果は……
写真ではわかりにくくなっていますが、
一応金属の粒子もちゃんとわかるくらいに透過しました。

こちらは10回ほど塗り重ねた状態です。
■透過コントロールの方法

結構透過します!といったものの、透過のイメージは人それぞれですし、
何をどのようなやり方で塗装するのかによっても、求める仕上がりは違いますよね。

エアブラシ塗装では、希釈や塗り重ねる回数が調節できますので、
透過に関してはさほど不具合はないかもしれませんが、
筆塗りでの塗装される場合は、より透過しにくく感じるかもしれません。

しかし、色を薄くしたいからといって、うすめ液を大量に加えると筆塗りではうまく塗れない場合があります。
クリアーレッドに46番の透明なクリアーを加えると、色が薄まり下地が透けやすくなります。
塗装前のテストで透け感が少ない……と感じた場合は透明クリアーでコントロールするとよいでしょう。

クレオスのお兄さんに聞いたところ、
クリアーレッドに関してはユーザーさんからの問い合わせやご要望も多かったとのことで、
透明感を高めるため、現在調整中とのことです。
今後生産されるクリアーレッドは透明度が改善されるようです。


買ったはいいけれど、ビンの状態を見て「このクリアーレッド、大丈夫?」と、
不安になっているみなさま、実は私もその一人でした。塗装してみると意外に透明感ある仕上がりになりました。

実際にやってみないとわからないことって、模型はたくさんありますね。
これまでにできなかった赤の表現の可能性も広がりましたので、ぜひ試してみてくださいね。
■旧クリアーカラーのこと

クリアーカラーが改良され、性能が上がったり、いい点もたくさんあるのですが、
これでまで旧クリアーカラーに慣れ親しんできたモデラーとしては、
「性能が上がったからいい」ということだけでは片づけられない、ちょっぴり複雑な思いもあります。

旧クリアーカラーでの塗装途中の買い足しなどで、
新クリアーカラーを購入された方は不都合なこともあったかと思います。

模型制作においての正解は、自分の頭の中にあるイメージだと思いますので、
旧クリアーカラーの方がイメージに近かった!という場合もあると思います。

原材料や色が変わってしまったことで、私自身戸惑いがないかといえば、ウソになります。

普通に手に入れられる時には「色がどす黒い!」とか文句を言ったこともありました。ごめんなさい……。
しかし、もう手に入らないと思うと、急にわき上がる旧クリアーカラーへの愛着。
私も旧クリアーを求めて都内の模型ショップを何軒もまわりましたもの。

そんな旧クリアーが姿を消してしまったことを悲しんでいるみなさんに、ちょっとした裏技をご紹介。
缶スプレーのクリアーカラーは染料系の原料のまま、販売を継続するとのこと。

たとえば、以前作った作品の修正など、旧クリアーカラーに近い色がどうしても欲しい!という方は、
ちょっと手間ですが缶スプレーの中身を出して塗装という手段も、選択肢の一つとしてはありかと思います。

缶スプレー用に希釈されているので、ビンのクリアーカラーとまったく同じではないものの、
ビンの旧クリアーカラーに最も近い色になります。

オオゴシ個人の意見では、染料の旧クリアーもMr.カラークラシックシリーズ(笑)みたいなラインナップで、
ぜひとも復活してほしいなぁと思っています。
新クリアーカラーの登場で塗装の可能性がグンと広がりますね。
私も今回新しくなったクリアーカラーの良さを実感して、
作りたいものや、これまで表現できなかった色にもチャレンジしたいと意欲がわいてきました。

クリアーカラーが変わったという情報はご存じの方も多いと思いますが、
一度買うとなかなかなくならないクリアーカラー(汗)、
まだ新しくなった塗料を手に取っていない方もいらっしゃるかと思います。

やはり塗料は実際に塗ってみないとわからないものですので、
色のことや使用感のことなど、少しでも参考になればいいなぁと思います。

今回テストピースでご紹介したり、なるべくわかりやすいよう実験をしてみたのですが、
色の発色具合や、透明感などは環境や状況によって結果が違う可能性もあります。

使用感はあくまでも私の個人的な感想ですし、
実際に自分の目で見たことに勝るものはないと思っていますので、
使用前にはテストをして確認していただいた方がよいかと思います。

コラム中でもお話したように、模型は頭の中のイメージを形にしていくものですので、
みなさんの目的やイメージあった色を表現するために、
色のこと透過コントロールのことなど、少しでもお役に立てたらうれしいです。

それでは、次回もお楽しみに!

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